アポトーシス

単細胞生物は、一般に無限増殖を繰り返し老いることがなく、不慮の死以外には死ぬことはない。しかし、人間の体はこうした細胞の単なる集まりと異なり、全体で「からだ」として働くために、ちがう働きを持った、ちがった形をした細胞(機能的・形態学的に分化した細胞)からなる。

人間の細胞は新陳代謝を行うが、体の中のいくつかのしくみを維持するために、それを支える細胞自体が絶えず増殖して死滅を繰り返す必要がある。例えば、皮膚では絶えず表皮細胞が増えて死んで垢となるため、たとえ皮膚の細胞が太陽光線で傷ついても次の新しい細胞が皮膚を守る。

人間などのこうした体細胞中心の生命体では、全体(細胞の集合体としての固体)の統合性が最も重要である。そのため、個体という自分らの集団に、その存在を脅かす厄介者がいたら排除するしくみを身に着けているのである。この仕組みをアポトーシス=「計画細胞死」という。

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